保育園開園から3ヶ月!自然あそび保育モリノネの様子をお伝えします。

NPO法人ピースジャムとは

  • NPO法人ピースジャム

2011年の東日本大震災を機に誕生した赤ちゃんとお母さんを支援する団体。宮城県気仙沼市を拠点に子育て・雇用支援を行っている。地域で安心して子育てができるコミュニティづくりを目指し、子育てと仕事を両立できる仕事場の提供と、これによる雇用の創出、お母さん同士の交流の場の提供、子どもが安心して遊べる環境づくりに取り組んでいる。

ピースジャム代表 佐藤賢さんの写真

保育園はいつから始まったのですか?

前回の記事でお伝えさせていただいた通り、一般社団法人モリノネがピースジャム工房にて2023年4月に「自然あそび保育モリノネ」をオープンしました。昨年末のプレオープン時からの利用者さんの応援のおかげもあって賑わいをみせています。今回は園や子どもたちの様子がわかる写真をお見せしながらお話しできればと思います。

まずは日常の風景です。

 

広場で遊ぶ子どもたち

広場で外遊びをしたり

 

ベビーカーを押して親子でおさんぽに出かける様子

おさんぽ出発からの

 

木をにこやかに見つめる子どもとそれを見守る保育園の先生

自然からいろいろ発見をしています

保育園の利用状況はどうですか?

保育園は0~5歳児を主な対象として預かっており、オープンから現在までに約50人の児童が利用しています。開園時間は月曜日から金曜日の午前9時から午後3時までですが、延長保育にも柔軟に対応しています。また、土日も親御さんから相談があれば喜んで対応しています。さらに、定期的に季節の興をとり入れた親子イベントや地域交流イベントを開催していますね。

絵の具や墨で自由にお絵描きする子どもとそれを見守る母親

イベントでは絵の具や墨で自由にお絵描きしたり

  

食用野草を採取する親子たち

食用野草を採取したり

 

天ぷらを作っている様子

それを天ぷらで美味しくいただいたり

イベントはどんな内容ですか?

例えば、親子で地域の春を見つけに散策したり、道中で見つけた自然物を収集し観察したり、お花から色水を作ったり、また、よもぎやたんぽぽなどの食用野草を採って天ぷらにして食すイベントなど、なかなか日常にはない自然体験を提供しています。親子で自然に触れたり、地域の方と交流したりすることで、子どもたちの社会性や感性を育むことを大切にして活動しています。田舎ではよく見られますが、畑は素晴らしい交流の場です。

田んぼを見る子ども

ということで、畑と田んぼも作りました。

 

地域の方と子どもたちが田植えをしている様子
地域の方と子どもたちと一緒に田植え

畑と田んぼについて詳しく教えてください。

より児童に自然の恵みと営みから「生きる力」を学んでもらいたいという思いから、また、自分で作ったという誇りと喜びを感じてほしいという思いから、ピースジャムのツリーハウス広場の一角に小さな畑をこさえました。耕運機を使って日々奮闘したモリノネのスタッフの皆さんとボランティアの方々の汗の結晶です。ティピーにはつる性の野菜を這わせる予定ですので、これからもっと可愛らしい畑になるでしょうね。

お手製の畑
お手製の畑

そんな景色の中で子どもたちと一緒にたくさんの野菜を育てていく予定です。子どもが嫌いな野菜も、子ども本人が育てていくと好きになったりしますし、嫌いな食べ物を克服する方法として、調理加工で対応するだけではなく、本人が栽培から行うのもいい手かもしれませんね(笑)

田んぼについては、地域住民の方のご厚意で小規模の田んぼをお借りし、おかげで児童に田植え体験を提供できるようになりました。ちなみに、この田んぼからは餅米が収穫されますので、収穫期には親子で収穫したあと、1月には餅つき交流イベントに活用させていただく予定です。そんな感じで着々と活動しています。

地に足をつけるという慣用句がありますが、まさに畑や田んぼといった地に足をつけて交流すると、なぜか多くの人は笑顔になります。会話の内容も大切ですが、それ以前に自然、こと大地に裸足で立った時に感じられるプリミティブな安心感がとてつもなく役立っているのだなと思います。自然体験の提供を今後の交流にどう活かしていくのか、どんな風景が広がっていくのか楽しみですね。

自然ならではの環境が活きていますね。

そうですね。これは私感ですが、日本には四季があって、「自然の彩り」とともにした生活の趣がありますよね。

例えば、青や緑色が目に映える夏は花火や祭りや海水浴などが風物詩ですし、白が目に映える冬は雪だるまやかまくら、スキーなどが楽しみです。四季の移り変わりは、目に見える状態で日本人の感性や文化にも影響を与えてきました。四季の移ろいの曖昧さを掬って言葉や詩や絵や庭などに形容する日本人の美意識や感性は、世界に誇れるほど豊かだと思います。

私は、その根っこにある源泉が自然の観察と体験からくるものだと思います。ですが、日本全体から地域を拡大して見てみると、地方でも多様な生活様式が広まっていて、仕事も生活も年中屋内で過ごせるようになってきましたので、快適ながらも自然体験から遠のいていく児童や大人も多いのが現状です。

季節ごとに植物や動物を観察したり、自然素材で工作したりするという何気ないひと時を、より豊かな経験にできるよう保育的観点も交えて提供していきたいですね。

最後に一言お願いします。

最近は、古くなったピザ窯を新しく作り直しています。僕は汗だくでモルタルを練っていましたよ。

ピザ窯の土台を作る保育士
ピザ窯を作る保育士

以前の資材をもとにリペア、というよりリメイクレベルで作っています。美味しいピザが焼けそうな予感がしますが、まだ土台しか作っていません。この隣には東屋を建設中ですので、8月には完成後の姿をお見せしたいです。その頃には、ピザや焼き物を作っている人がいて、それを東屋で食している人がいて、広場で遊ぶ子どもたちいて、工房の中では働くママがいて、と、この場所で育っていく子どもたちの一コマをお届けしたいと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。

また次回もよろしくお願いいたします。

応援している社会貢献団体

TOPICS

BACK NUMBER

hivelocity

google